スマートキャンパスプロジェクト成果報告会を開催しました(2026/2/10)
第3エリアスマートキャンパスプロジェクトでは、この約1年の間にプレイスメイキングのための三度の学⽣ワークショップや⾃転⾞利⽤環境の変更を伴う滞在空間形成の社会実験などを⾏いながら、キャンパス利⽤者の評価・滞在⾏動の特徴・⾃転⾞利⽤実態の把握等の定量評価を進めてきました。2026年2月10日に成果報告会を行い、これらの研究成果を含めて社会実験の成果を報告するとともに、第3エリアの滞在空間・⾃転⾞利⽤のこれからの姿を議論しました。



15時から1時間は、ポスターセッションにて「第3エリアスマートキャンパスプロジェクト概要」「居心地評価アンケート集計結果」「空間整備による広場での滞在行動と印象の変化」「物理的・心理的介入による駐輪行動への効果」「⾃転⾞通学者の経路・駐輪場選択への空間変化の影響」「自転車・歩行者軌跡データによる空間安全性評価」の6件の発表を行い、それぞれの研究・分析の詳細を発表・議論しました。個々のポスターでは、「対象エリア内は安全になったが周辺の危険性は上がらなかったのか」や「社会実験前と実験中の駐輪行動に違いはあったのか」といった質問が出るなど盛況でした。
16時から全体セッションで、藤井さやか先生からの「スマートキャンパスプロジェクト全体概要」の説明に続いて、鹿島建設建築設計本部の槇枝潤⼀氏から「学⽣・⼤学との協働によるプレイスメイキング」と題して、世界・日本各地で行われている都市開発と本プロジェクトの接続、キャンパス全体の課題を整理した中での第3エリア社会実験エリアのポテンシャルと詳細な状況、プレイスメイキングの意義と考え方、3回のワークショップを通じて得た成果等を紹介いただきました。次に、社会⼯学学位Pの舩⼾祐汰さんから「空間整備による広場での滞在⾏動と印象の変化」として、10月の社会実験中にどのような滞在行動が生じたのかについて、丁寧な成果報告をいただきました。社会実験中は、一人利用や女性の利用が想定よりも多く、また、WSを通じて広場全体のデザインの狙いと相応するように場所ごとに異なる使われ方が生じていました。続いて、浦田淳司先生の「スマートプランニングと自転車利用の変化」では、スマートプランニングの意義や浸透に向けた課題を紹介いただいた後、自転車通行・駐輪関連で今年度に行った調査とその結果を報告いただきました。社会実験エリアの駐輪スペースがなくなった中で駐輪が分散している状況や、通行経路・駐輪場選択の行動モデル・シミュレーションから次年度の実証実験案を検討していることが紹介されました。

最後は、藤井先生から社会実験エリアの居心地アンケートの分析結果を紹介いただいた後に、全体討議・意見交換を行いました。アンケート分析では、自転車の通行制限や駐輪場撤去を良くなかった点として指摘する方は2割程度いたものの、滞在空間の創出をよかった点として評価する声が多かったことが紹介されました。特に、社会実験エリアの利用者からは評価する声が多く、特にテーブル・イスやキッチンカーを良かったとする声が多くありました。全体討議では、どのように自転車通行・駐輪場撤去の課題を考えていくのかを中心に議論をしました。自転車通行・歩行環境・滞在空間に対する社会における認識がこの20年で大きく変わっている中で、より多くの学生・教職員が快適に過ごすための丁寧な議論、相互理解が必要であるといった議論が行われ、具体的には、トータルの駐輪可能台数は減らさないようにしながら、来年度の実証実験に取り組んでいきたいといった説明がありました。
非常に多くの方に参加いただき、キャンパス環境に関する関心の高さを感じるとともに、今年度の社会実験の成果をより有効に、次につなげていきたいと改めて思いました。 お越しいただいたみなさん、ありがとうございました。